2012年05月19日

贖罪寄付について教えてください(刑事事件)

質問
 現在、刑事事件の被告人という立場です。
 弁護人の弁護士さんから、贖罪寄付をしなさいと指示されています。
 効果はいかほどなのでしょうか。

答え
 被害者がいない犯罪や被害者が特定できない犯罪の場合、あるいは被害者が特定していても賠償金の受け取りを拒絶する意思が明確である場合などに、贖罪寄附をすることは意味があります。
 弁護人の指示に従った方が良いでしょう。

 また、被害者が賠償金の受け取りを拒否している場合には、損害賠償金を供託するという方法もあります。
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2012年05月18日

民事再生申立て(住宅ローン特別条項の利用)はいつまでできますか(債務整理・民事再生)

質問
 住宅ローンを滞納して競売申立てをされました。
 自宅を失いたくないので民事再生をしようと思っているのですが、競売がなされてしまった後ではもう手遅れでしょうか。

答え
 競売開始決定以後でも、民事再生の申立、住宅資金特別条項の利用は可能です。
 但し、延滞金、遅延損害金、競売手続費用などの負担が増えるので、再生計画が認可される見通しはかなり厳しくなります。
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2012年05月17日

労働組合に加入する義務があるのでしょうか(労働組合)

質問
 私の勤めている会社は労働組合との協定で従業員は全員、労働組合に加入する事になっています。
 私は、以前管理職であったため非労働組合員だったのですが、会社の経費削減のために一般職に降格されました。私と同じ時期に、多くの人が管理職から一般職に降格しています。
 一般職に降格したときに、再度労働組合に加入させられる事になりました。
 労働組合に加入する義務があるという制度には納得ができません。
 現在の労働組合は、かつての高度成長期のような賃金改善、待遇改善、等はほとんどできずにほぼ会社の言いなりの状態です。ですから、労働組合に入っていも何のメリットもなく組合費を取られるだけなので脱退したいと考えています。
 労働組合に加入したくないと労働組合役員に伝えたところ、労働組合役員から、従業員は全員労働組合に加入する義務があるので、労働組合に加入しないと会社から解雇されると言われました。
 これは本当ですか。私は、労働組合から脱退することが、解雇の理由になるとはとても納得できません。
 あるいは、労働組合からうまく脱退出来る方法などあれば教えて下さい。

答え
 相談内容にあるような勤務先会社と労働組合との間の労働協約を「ユニオンショップ協定」といいます。

 「ユニオンショップ協定」は有効です(つまり、労働組合に加入しない従業員を会社は解雇しなければならず、その解雇は解雇権濫用とならない)。

 ただし、ユニオンショップ協定よりも、個々の労働者が加入する組合を選択する自由の方が優先されます。つまり、個々の労働者が、ユニオンショップ協定締結労働組合以外の労働組合に加入するために、当該組合を脱退した場合は、ユニオンショップ協定による解雇は許されません。

 したがって、あなたが元の労働組合に入るのを避けたければ、別の労働組合に加入するか又は新規に結成すればよいということになります。元の労働組合とは別系統の労働組合に相談して加入するか、労働組合に詳しい弁護士に相談して新しく労働組合を結成して下さい。


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2012年05月15日

損害賠償命令制度(犯罪被害)

質問
 損害賠償命令制度は殺人などの重い罪じゃないと利用できないのでしょうか。
 加害者側から脅迫の被害を受けているので、損害賠償命令制度を利用できるか教えてください。

答え
 損害賠償命令の申立をできるのは、下記の犯罪被害にあった被害者や被害者の相続人です。

 脅迫罪は含まれていませんが、傷害罪、逮捕・監禁罪などは含まれています。

(1)故意の犯罪行為により人を死傷させた事件(殺人、傷害、危険運転致死傷など)
(2)強制わいせつ(刑法176条)、強姦(刑法176条)などの性犯罪
(3)逮捕・監禁罪(刑法220条)
(4)略取・誘拐・人身売買に関する犯罪(刑法224条〜227条)
(5)上記事件の未遂罪

 ご相談者の場合、脅迫罪について損害賠償命令制度を利用することはできませんから、民事の損害賠償請求訴訟などを利用してください。脅迫罪以外に、傷害罪、逮捕・監禁罪などの被害を受けている場合は、損害賠償命令制度を利用できます。
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2012年05月14日

傷害事件の示談について(犯罪被害)

質問
 傷害事件の被害者です。
 刑事事件の裁判が始まっています。
 加害者の弁護人から示談の申し入れがありました。金額を提示するだけで謝罪等の言葉は一切なく、誠意が感じられないので、交渉できないと断りました。
 しかし、治療費および慰謝料は請求したいのですが、こちらからはどのようなアクションを起こせばよいでしょうか。

答え
 損害賠償命令制度を利用されると良いでしょう。
 傷害事件の刑事事件が公判請求された場合には、損害賠償命令制度(犯罪被害者保護法17条)という手続が利用できます。
 被害者から損害賠償命令の申立があり、刑事事件について有罪の判決があった場合、裁判所(刑事事件の判決をした同じ裁判所)は、損害賠償命令の申立についての審理を行います。
 審理は原則として4回以内で行われ(犯罪被害者保護法24条)、決定がなされます。

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2012年05月13日

借地を駐車場として使用している場合の管理責任は誰が負いますか(借地借家)

土地を借りて、駐車場として使っています。
駐車場と隣家との境には、貸し主が作ったブロック塀があるのですが、先日、誰かが車をぶつけ、塀が破損していることがわかりました。
隣家の方からは、今にも倒れてきそうなので早く修復してほしいと言われています。
この場合の塀の修復は、誰がすべきなのでしょうか。
答え
駐車場としての使用なので、借地借家法が適用されず民法の賃貸借の規定が適用される借地となります。
民法606条により、「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」とされているので、土地の貸し主と借り主との間では、貸し主に対して修繕を要求できます。
但し、民法717条(土地の工作物などの占有者及び所有者の責任)において、「土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う・・・」とされています。したがって、現状のブロック塀が第三者に損害を生じさせた場合、賃借人は第三者からの損害賠償請求を受ける危険があります。
posted by siinoki at 20:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 法律相談・労働相談

2012年05月12日

父親の相続を放棄し、祖母が相続しました(相続・遺産分割)

質問
 父親が亡くなりました。父親には、多額の借金があった為、実家に土地建物がありましたが私は相続放棄しました。
 しかし、ある程度時間をかければ、実家の土地建物を人に貸して収益をあげたりして、父親が残した借金を整理することができるかもしれないと思っています。
 そこで、祖母に相続してもらおうと思っています。
 将来、祖母が亡くなった場合、私は祖母の相続人になれるのでしょうか。
 それとも、今回父親を相続放棄しているので相続人になれないのでしょうか。

答え
 将来祖母に相続が発生した場合は、あなたは、お父さんの代襲相続人として相続することができます。
 今回の相続放棄は、代襲相続人として相続することの妨げにはなりません。


posted by siinoki at 12:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 法律相談・労働相談

2012年05月11日

「愛してる」などのメールのやりとりをしている相手に不貞行為による慰謝料請求はできますか(不貞行為)

質問
 夫がある女性に対して「愛してる」「○○はいつもきれいだね」「俺のことだけ考えて」などの文言のあるメールを送り、相手の女性からも夫に対して「抱きしめて」などの文言のあるメールが届いています。
 上記のようなメールのやりとりに関して、相手の女性に慰謝料を求めることは可能でしょうか。

答え
 慰謝料請求が認められる不貞行為とは性的関係のことを言います。ですから、メールのやりとりだけでは、基本的に慰謝料請求は難しいと考えます。
 もっとも、裁判例には、不貞行為を認定できるだけの証拠はないが、不貞行為を疑われても仕方がないような不適切な関係(男女2人だけで日帰り旅行に行く等)があった場合に、慰謝料として10万円を認めたような事例があることはあります。
 相手の女性に対して、「そのようなメールのやりとりを続けるなら損害賠償請求する」といった内容証明郵便を出すことは問題ないと思いますが、判決で損害賠償請求が認められるのはなかなか難しいと思います。

posted by siinoki at 07:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 法律相談・労働相談

2012年05月10日

賃料減額請求の裁判と調停(借地借家)

質問
 昭和12年築の平屋の一軒家の借家に住んでいます。
 近隣の相場に照らして賃料が高いので、賃料減額請求をしたいと思っているのですが、裁判と調停と、どちらの方法をとれば良いのでしょうか。
 また、これまで自分が負担した修繕費用を家主に請求したいのですが、請求できますか。

答え
 賃料減額請求は(賃料増額請求も)、まず調停を経なければ裁判はできないというルールになっています。
 必要な修繕については、特約のない限り賃貸人に修繕義務があります(民法606条1項)。
 過去の修繕費については、「必要費」(民法608条1項)にあたれば直ちに、「有益費」(民法608条2項)にあたれば賃貸借終了の時に、賃貸人に対して償還を請求することができます。

posted by siinoki at 13:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 法律相談・労働相談

2012年05月09日

成年後見申し立ての取り下げ(成年後見)

認知症の父の成年後見申し立てをしました。
身内に反対する者があり、申し立てを取り下げてほしいと言われています。 取り下げを申し出れば受理されるのでしょうか。

答え
成年後見申し立ての取り下げについては明文の規定がありませんが、取り下げを認める扱いが一般的です。
ただし、申し立て人が申し立てを取り下げた場合であっても、本人の保護の必要性などから特別の理由があると認めたときには裁判所が取り下げを認めず後見開始の審判をする場合があります(東京高裁平成15年6月6日決定)。
取り下げをしても資料は返還されませんから、家裁に記録は残ります。
取り下げ後に、申し立ての事情説明を変えて改めて申し立てることには、特段問題はありません。もっとも、申し立ての事情説明が事実に反するような場合に問題になることは別です。
posted by siinoki at 07:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 法律相談・労働相談