2013年06月27日

贖罪寄付について教えてください(刑事事件)

質問
 現在、刑事事件の被告人という立場です。
 弁護人の弁護士さんから、贖罪寄付をしなさいと指示されています。
 効果はいかほどなのでしょうか。

答え
 被害者がいない犯罪や被害者が特定できない犯罪の場合、あるいは被害者が特定していても賠償金の受け取りを拒絶する意思が明確である場合などに、贖罪寄附をすることは意味があります。
 弁護人の指示に従った方が良いでしょう。

 また、被害者が賠償金の受け取りを拒否している場合には、損害賠償金を供託するという方法もあります。

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しいの木法律事務所 弁護士 八坂玄功
電話 03-5373-1808  FAX 03-5373-1809
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2013年06月26日

療養看護型の寄与分(遺産分割事件)

私が最近担当した遺産分割事件に、被相続人の近隣に住んでいた相手方が晩年10年以上にわたって療養看護をしていたとして、1億円以上の療養看護型の寄与分を主張してきたという事案がありました。

 療養看護型の寄与分が認められるための要件は、(1)被相続人との身分関係に基づいて通常期待される程度を超える特別の寄与であること、(2)寄与行為の結果として被相続人の財産を維持又は増加させていること(財産の維持又は増加との因果関係)、と言われています(片岡武他「新版・家庭裁判所における遺産分割・遺留分の実務」306頁)。

 上記の事件では、相手方が被相続人の住む同じマンションの別の部屋を購入して移り住んで、たびたび被相続人の自宅を訪問していたという事実は認められたのですが、そうだとしても、被相続人が認知症や介護を要する健康状態であったという事実がないもとでは、上記の要件の2つともに認めるに足りないと判断されたようです。

 相手方が調停委員会から説得されたようで、最終的には寄与分の主張を認めることなく、和解に至ることができました。

 介護保険導入後の最近の審判例では、被相続人が認知症で常時の見守りが必要な場合に相続人が介護したケースでは1日あたり8000円程度〜13000円程度の計算で寄与分を定めている事例が見られます(大阪家審平成19年2月8日家月60巻9号110頁、大阪家審平成19年2月26日家月59巻8号47頁)。

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2013年06月25日

被相続人が、株式会社の株式、有限会社の出資持分、合名会社の社員権を持っていました。これらは遺産分割の対象になりますか(遺産分割)。


 株式会社の株式(有限会社の出資持分も同じ)は、銀行預金のような可分債権ではありません。
 遺産分割がなされるまでは共同相続人が準共有する状態であり、遺産分割協議、調停や審判によって遺産分割の対象とする必要があります。最高裁昭和45年1月22日判決は、「株式を相続により準共有するに至った共同相続人は、商法203条2項(注・現会社法106条)の定めるところに従い、当該株式につき株主の権利を行使すべき者一人を定めて会社に通知すべき」としており、遺産分割がなされるまでは、その口数にかかわらず、株式(持分)全部について相続により準共有状態となっていることを前提としています。

 持分会社においては、社員の死亡が退社事由となっています(会社法607条1項3号)。そこで、社員が死亡により退社したときは、持分払戻請求権が相続人に帰属します。
 持分払戻請求権の価額は被相続人死亡当時の会社財産の状況に従って計算されるものであること、持分が現物で払い戻されるか金銭で払い戻されるかは会社が決定するものであることを理由に、審判例は、持分払戻請求権は遺産分割前に当然に分割して取得されるものではないと判断しています(東京家裁昭和34年11月19日審判)。したがって、遺産分割の対象とする必要があります。

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2013年06月24日

被相続人から、相続人である子どもの配偶者(夫)に不動産が生前贈与されています。特別受益になりますか(遺産分割)

 被相続人の子どものうちの一人の配偶者に対して、被相続人が不動産を贈与していたり、家を建てるときに建築資金を贈与していたりすることはよくあることです。これが、特別受益に該当するか否かが遺産分割協議に際して問題になることがあります。
 
 この問題については、相続人本人が受益したわけではないので、原則としては特別受益に該当しないと考えられます。

 但し、例外的に、実質的には相続人本人に受益があったと判断している審判例もあります(相続人の配偶者の夫に対する贈与について福島家裁白河支部審判昭和55年5月24日家月33巻4号75頁、相続人の子に対する贈与について神戸家裁尼崎支部審判昭和47年12月28日家月25巻8号65頁)。具体的な事実関係を勘案した上で、相続人の親族への贈与や援助が相続人に対するものと実質的に異ならない特別な事由があると判断して持戻しを認めています。単に、贈与を受けた者が近親者であることだけをもって、特別受益にあたると判断したものではありません。

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2013年06月23日

2013.7.2 いまなぜ96条改憲が? 安倍政権の改憲戦略と憲法96条改定のねらい

九条の会・中野の主催する憲法問題連続学習講座第16回をご案内します。

「渡辺治の憲法塾 自民党改憲草案全面批判」第2回
いまなぜ96条改憲が? 安倍政権の改憲戦略と憲法96条改定のねらい
日時  2013年7月2日(火)午後6時15分
会場  中野ゼロ小ホール
講師  渡辺治さん(元一橋大学教授)
参加費 700円

 昨年12月に発表された自民党の新憲法草案は、日本国憲法について前文から前章、全条、全項にわたって全面改悪する膨大なものとなっています。
 いま、安倍内閣のもとで、その突破口として、当面96条の改正要件緩和をめざして自民党や維新の会、みんなの党などがうごめき始めるという予断をゆるさない重大情勢を迎えています。

 こうした中で単に9条を守るというだけでなく、彼らがたくらむ憲法改悪の全内容、驚くべき危険性等を綿密に検討、掌握し広く区民に訴える力を身につけることが痛切に求められています。

 その立場から、以下のようなテーマを設定し、シリーズで5〜6回の連続講座を企画しました。全講座を通して渡辺治先生が講演します。
 称して“渡辺治憲法塾”とします。みなさんのご参加を心からお待ち申し上げます。

第3回以降の予定
 第3回 9月13日(金) 9条改憲・「戦争できる軍隊」づくりから「戦争できる国」づくりへ
              9条改憲から軍法会議、戒厳令、言論・結社統制まで
 第4回 10月初旬    自民党改正案の天皇元首化、人権条項改変のねらい
              安倍政権はなぜ天皇元首化、24条改正にこだわるのか?
 第5回 11月初旬    維新の会の改憲構想のねらい
              維新の会はなぜ、参院廃止、道州制、首相公選制を唱えるのか?
 第6回 12月初旬    憲法改悪を阻むために国民的共同を!
              憲法改悪を許さなかった運動の歴史を学ぶ

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探偵の費用は相手に請求できますか(民事訴訟一般)。

質問
夫の不倫相手に慰謝料請求する予定です。
夫とのメール以外に確たる証拠がないので、探偵に調査を依頼するつもりです。
探偵の費用は不倫相手に請求できますか。

答え
常に認められるとは限りませんが、不貞関係(不法行為)を立証するために必要な探偵の費用も、損害額の一部として請求が認められることはあります。交通事故損害賠償請求などの場合に、弁護士費用の一部が損害額として認められる(損害額の5〜10%程度)のと同じです。
 訴訟を起こす際には、探偵の費用も請求されると良いと思います。
「不貞慰謝料請求事件に関する実務上の諸問題」(判例タイムズ1278号45頁)という裁判官の論文には、探偵の費用のうち100万円を認めた事例や、1円も認めなかった事例などが紹介されています。

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2013年06月22日

精神障害の労災認定件数が475件と過去最多に

厚生労働省が、平成24年度の労災認定件数などを発表しました。
精神障害の労災認定件数が475件と過去最多となりました。
そのうち、自殺を除く労災認定件数も200件を超えました。

平成24年度には、私の依頼者にも、上司とのトラブルが原因で心因性の失声症を発症し、労災認定された方がいらっしゃいました。
労災申請件数自体は増えていないようです。
現実には、パワハラや上司とのトラブルが原因で精神疾患を生ずるケースは無数にあります。
私は、受診した精神科の医師を通じて労災申請できるなど、労災申請しやすくする制度が必要だと考えています。

厚生労働省HPより
平成24年度「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」まとめ
〜精神障害の労災認定件数が475件(前年度比150件増)と過去最多〜
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000034xn0.html

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債務者の遺留分減殺請求権を債権者が代位行使することはできますか(遺産分割・債権回収)

 原則としてできません(判例)。
 最高裁平成13年11月22日判決は、「遺留分減殺請求権は、遺留分権利者が、これを第三者に譲渡するなど、権利行使の確定的意思を有することを外部に表明したと認められる特段の事情がある場合を除き、債権者代位の目的とすることができない」としています。
 その理由として、遺留分減殺請求権は、原則として、民法423条1項ただし書きにいう『債務者の一身に専属する権利』に当たるなどとしています。

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2013年06月21日

弁護士費用等補償特約とは何ですか(交通事故)

 交通事故の被害に遭われた場合、まず、自分や家族が加入している損害保険に弁護士費用等補償特約が付いていないか確認してください。

 弁護士費用等補償特約とは、自動車事故などで「人身被害事故(死亡・後遺障害・ケガによる入院、通院)を受けた場合に」、相手方(加害者)との示談交渉を弁護士に依頼する場合や、調停・民事裁判になった場合に必要な訴訟費用(弁護士費用など)の費用を負担してくれる特約のことです。
 最近では、この特約加入者は約1400万人になっています。本人だけでなく、そのご家族も特約を利用できる場合があります。

 ところが、せっかく弁護士費用等補償特約に加入しているのに、気がつかずに利用していないケースが多いようです。年間の利用件数はわずか8000件ほどにとどまっています。
 交通事故や犯罪被害などの事故に不幸にして遭遇してしまった場合は、まず、ご自身が加入している自動車保険や火災保険に弁護士費用等補償特約がついていないかをご確認ください。

 弁護士費用等補償特約付きの保険に加入していない場合、通常の民事訴訟の基準で弁護士費用をご負担いただくのが原則になります。

 但し、交通事故損害賠償請求は確実に経済的利益が見込める場合も多いので、着手時にお支払いいただく金額は少額又は無料として、損害賠償金が得られた場合に報酬金分と着手金分を併せてお支払いいただく場合もあります。
 つまり、着手時の費用は無料で受任できる場合もあります。

 また、資産収入の乏しい方の場合は、日本司法支援センター(法テラス)の法律援助を受けることもできます。

 なお、交通事故損害賠償請求が判決で認められる場合、被害者が負担する弁護士費用のうち総損害額の10%程度が損害賠償額に上乗せして加害者に支払うよう命じられるのが普通です。

【単体の弁護士保険の販売開始】

 2013年5月27日、プリベント少額短期保険は、弁護士費用保険「MIKATA(ミカタ)」の新商品発表会を行いました。

 5月下旬から販売を開始し、初年度は1万5000件ほどの契約を見込んでいるということです。

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2013年06月20日

傷害事件の示談について(犯罪被害)

質問
 傷害事件の被害者です。
 刑事事件の裁判が始まっています。
 加害者の弁護人から示談の申し入れがありました。金額を提示するだけで謝罪等の言葉は一切なく、誠意が感じられないので、交渉できないと断りました。
 しかし、治療費および慰謝料は請求したいのですが、こちらからはどのようなアクションを起こせばよいでしょうか。

答え
 損害賠償命令制度を利用されると良いでしょう。
 傷害事件の刑事事件が公判請求された場合には、損害賠償命令制度(犯罪被害者保護法17条)という手続が利用できます。
 被害者から損害賠償命令の申立があり、刑事事件について有罪の判決があった場合、裁判所(刑事事件の判決をした同じ裁判所)は、損害賠償命令の申立についての審理を行います。
 審理は原則として4回以内で行われ(犯罪被害者保護法24条)、決定がなされます。

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2013年06月19日

プロバイダへの発信者情報開示請求ができるか(名誉棄損等)

質問
 プロバイダーで開示請求をすればネット上の書き込みをした人についての情報を開示請求できると聞きましたが、どんな内容の書き込みでも、その請求はできるのでしょうか。
 ネットに中傷文らしきものが書かれておりましたが、実名記載はなく、文面のニュアンスから『もしかして自分の事?』と感じる様なものでした。
 個人の実名や個人を特定できる内容、住所などが記載されていなければ、書き込みをした人についいての情報を開示請求することはできないでしょうか。

答え
 プロバイダ責任制限法4条による発信者情報開示請求は、「侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害されたことが明らかであるとき」(同法4条1項1号)を要件としています。
 「明らか」とは、権利の侵害がなされたことが明白であるという趣旨であり、不法行為等の成立を阻却する事由の存在をうかがわせるような事情が存在しないことまでを意味すると解されています。
 「もしかして自分のこと」という程度では、権利が侵害されたことが明らかとはいえない可能性があります。

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2013年06月18日

親の財産の将来の遺産相続分を差し押さえられることがあるのでしょうか(民事訴訟一般)

質問
 既婚男性と3年前から交際しており、奥さんから500万円を慰謝料請求されました。
 先方は別居して2年半経っています。別居の原因は私との交際だけではなく、性格の不一致もあると思います。
 私はいくらかの慰謝料支払いは覚悟していましたが、500万円もの金額は納得できないし、支払能力もありません。
 友人に相談すると私に支払い能力がない場合は、親の財産に対する将来の遺産相続分を仮差し押えされるとききました。
 親が亡くなった場合に相続される分を強制的に慰謝料の支払いに充当されることがあるのでしょうか。

答え
 「友人に相談すると私に支払い能力がない場合は、親の財産に対する将来の遺産相続分を仮差し押えされるとききました。」とのことですが、誤りです。
 実際に相続が開始する以前に、相続分を仮差押えすることはできません。
 実際に相続が開始した後であれば、相続した財産はあなた自身の財産ですから、それに対して仮差押えなどをすることは可能です。
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2013年06月17日

親の借地権の目的土地を自分が購入しました(借地借家・相続)

質問
60年前に親が地主から借地しました。
今年親が亡くなったことが契機となり、私が地主から土地を安価で(地価1000万円の土地を300万円で購入)購入することになりました。
差額の700万円分について相続税が発生するというような話を聞いたのですが、そのようなことはあるのでしょうか。

答え
 親が親名義の建物を所有して対抗力のある借地権を有していたことになります。
 その借地権の目的の土地を、子が地主から購入したとしても、ただちに借地権が消滅するわけではありません。
 むしろ、土地の所有者となった子が地主の地位を承継し、子が地主、親が借地人として、借地権が存続すると考えるのが理屈にあっています。 親が亡くなり相続が発生すると、子が地主、親の相続人が借地人となることになります。
 ですから、厳密に言えば、地主である子は、借地権の契約の解除(地代は払われていないでしょうから、解除できるでしょう)を、借地人である相続人らに対して通告すべきでしょう。


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2013年06月15日

交通事故被害に遭いました。有給休暇や会社の公休取得分は休業損害として請求できますか(交通事故)

質問
 交通事故の被害に遭いました。
 加害者の保険会社から休業損害証明書を記入して出してくださいと言われたが、有給休暇取得分を請求していいのでしょうか。
 事故の当日と翌日は休日でした。
 事故の翌々日から3日間は休みましたが、有給休暇を使いました。
 給料は全額支給されてます。

答え
 交通事故の治療に法律上の有給休暇を利用した場合、有給休暇分の休業損害は請求できるとするのが裁判実務・損害保険実務の取扱いです。
 治療のために有給休暇を使わなければ他で使えたはずだからです。

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2013年06月14日

現在離婚調停中。解決金をもらって離婚を成立させたとしたら、その後に不貞行為の慰謝料を請求できますか(離婚)

質問
 現在離婚調停中なのですが、両者とも離婚する事には合意しているものの、妻が自分の不貞行為を認めず、こちらが求めている慰謝料は払わないが、解決金を払うから離婚をしてくれと言っています。
 もし解決金をもらって離婚を成立させたとしたら、その後に妻の不貞行為に対する慰謝料を請求する訴訟を起こしても認められるのでしょうか。
 自分としては妻の不貞行為をはっきりさせたいと思う気持ちが強くあり、証拠もあるので、認めるまで争うつもりでいます。

答え
 解決金の支払いによって和解が成立する場合には、和解条項で定めるものの他には両者間に債権債務が存在しないことを確認するのが通例です。
 つまり、解決金の受領は、相手方の不貞行為について追及しないことを意味することになるでしょう。
 ですから、あくまでも不貞行為の責任をはっきりさせたいのであれば、離婚する事については合意している場合であっても、妻に対する離婚訴訟(場合によっては、併せて不貞行為の相手方に対する慰謝料請求訴訟)を提起するべきだということになります。

 また、妻から解決金を受け取った後に、不貞行為の相手方だけを被告として慰謝料請求をした場合には、妻から受け取った解決金によって十分に慰謝料が支払われていると判断されて、不貞行為の相手方に対する請求が棄却される可能性もあります。

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2013年06月13日

贖罪寄付について教えてください(刑事事件)

質問
 現在、刑事事件の被告人という立場です。
 弁護人の弁護士さんから、贖罪寄付をしなさいと指示されています。
 効果はいかほどなのでしょうか。

答え
 被害者がいない犯罪や被害者が特定できない犯罪の場合、あるいは被害者が特定していても賠償金の受け取りを拒絶する意思が明確である場合などに、贖罪寄附をすることは意味があります。
 弁護人の指示に従った方が良いでしょう。

 寄附先としては、弁護士会(犯罪被害者の支援活動や公益活動に使われます)、日本司法支援センター(法テラス)、犯罪被害者支援団体、更生保護団体、福祉団体などが一般的です。

 また、被害者が賠償金の受け取りを拒否している場合には、損害賠償金を供託するという方法もあります。

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2013年06月12日

父親の相続を放棄し、祖母が相続しました(相続・遺産分割)

質問
 父親が亡くなりました。父親には、多額の借金があった為、実家に土地建物がありましたが私は相続放棄しました。
 しかし、ある程度時間をかければ、実家の土地建物を人に貸して収益をあげたりして、父親が残した借金を整理することができるかもしれないと思っています。
 そこで、祖母に相続してもらおうと思っています。
 将来、祖母が亡くなった場合、私は祖母の相続人になれるのでしょうか。
 それとも、今回父親を相続放棄しているので相続人になれないのでしょうか。

答え
 将来祖母に相続が発生した場合は、あなたは、お父さんの代襲相続人として相続することができます。
 今回の相続放棄は、代襲相続人として相続することの妨げにはなりません。


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2013年06月11日

準確定申告について教えてください(遺産分割)

質問
 被相続人が亡くなった日までの所得について、準確定申告が必要だと聞いています。
 その手続きは相続放棄していた場合しなくても良いのでしょうか。それとも相続放棄にかかわりなく行わなければならないのでしょうか。

答え
 所得税法124条・125条で、申告義務があるのは相続人とされています。
 相続放棄によって、もともと相続人ではなかったことになるので、申告義務はありません。

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2013年06月10日

土地使用借権の立退料(借地借家・民事訴訟一般)

質問
 現在離婚訴訟中です。
 私が所有している土地(私の親から相続)の上に夫名義の建物が建っています。
 離婚して夫が建物を明け渡す場合、私は夫に立退料を払わないとならないのでしょうか。
 裁判所からは、和解案として固定資産税の10%の提案がありましたが、妥当でしょうか。

答え
 建物の所有者(夫)と土地の所有者(妻)との間には、土地を無償で使用する使用貸借契約関係があり、その期間は例えば建物の所有者が死亡するまでなどと事実認定される場合が多いと思います。
 使用貸借契約の存続中に、無条件に土地を明け渡せと要求することは、できません。
 ですから、契約解除が認められるような事情がなければ、相当額の立退料を支払って合意解除して明け渡してもらうという解決が妥当といえます。

 賃貸借契約と同じように使用貸借契約も、当事者間の信頼関係を著しく破壊するような事情が認められれば、契約の解除が認められる可能性があります。信頼関係の破壊により使用貸借の解除が認められるケースかどうかなどについて、弁護士の面接相談を受けることをお勧めします。
 賃借権の価格は土地の4割〜7割くらいと評価されます。使用借権は賃借権よりも弱い権利なので価格はそれ以下ということになります。
 使用借権の合意解除の対価(立退料)として、固定資産評価額の10%を支払うのは、信頼関係破壊による解除が認められる事情がないのであれば、和解条件としては妥当である可能性が高いと思います。

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しいの木法律事務所 弁護士 八坂玄功
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2013年06月09日

遺産分割調停で、遺産に当たる通帳の明細を見る権利(遺産分割)

質問
 現在、遺産分割調停の最中です。私は被相続人から認知された子です。

 相手方は、遺産目録を提出していますが、その遺産目録で通帳の残高が合わない所を指摘すると、ジャンケンの後だしのように、被相続人が亡くなる前に、必要だと思い50万円を引き出したと言ってきました。
 こちらが指摘する前に言われていたら信用していましたが、今では、他の遺産に当たる通帳も明細を見せて貰わないと信用できません。
 遺産にあたる全ての通帳の明細を見せて貰いたいと主張するのは可能でしょうか。別に訴訟を起こさないと見せて貰えないのでしょうか。

答え
 遺産の預貯金の通帳の明細の開示を求めるのは至極当然の要求です。少なくとも東京の家庭裁判所の調停委員は、相手方に対して預貯金通帳の開示に応じることを求めます。
 相手方がどうしても開示を拒む場合は、各金融機関に対してあなたが直接、相続開始前後の入出金明細の開示を求めることができます。ご自身で開示請求をすることが難しい場合には、弁護士に依頼されると良いでしょう。金融機関は相続関係の確認ができれば任意に開示します。訴訟は必要ありません。

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