2013年07月02日

トラックドライバーの残業代請求(労働事件)

質問
 トラックドライバーとして勤務している会社が、残業代を払っていません。
 早出も残業も沢山してます。タイムカードはなく、点呼確認とタコグラフしか時間を計算する方法がありません。
 私は海上コンテナの仕事なので、荷卸、荷積みの時は、トラックの中で、待機状態です。これも、拘束時間になるのでしょうか。

質問
 荷卸、荷積みの時も、トラックの中から離れることが規則上、または事実上許されていないのであれば、拘束されているので労働時間です。
 運転手してない時間であっても規則上又は事実上トラックから離れることができないのであれば拘束されているので労働時間です。
 残業代の規定は強行法規ですから、就業規則に定めがなかったり、残業代を支払わないという規定があっても、労働基準法に基づいて残業代を請求できます。
 就業規則に「見なし労働時間制」や「裁量労働制」が定められている場合は、その有効性が問題になりますから、就業規則を入手して弁護士とよく相談してください。

 こうした事例の場合、まず記憶等に基づいてある程度の拘束時間表を作成し、未払い残業代を計算してください(以下では、「仮計算」とよびます)。
 仮計算に基づいて通常訴訟又は労働審判によって残業代等を請求し、同時に、「文書提出命令」の申立などを行ってタコグラフ等の会社手持ち資料を開示させます。文書提出命令などに応じて会社がタコグラフなどを提出すれば、それに基づいて正確な残業時間と残業代を計算しなおして、請求金額を訂正します。会社が文書提出命令などに応じない場合は、裁判所が、仮計算に基づく残業代請求を認めてくれる可能性が高くなります。

 通常訴訟か労働審判かの手続の選択については、次の点を考慮して、弁護士と相談して決めてください。
 スピードは労働審判のほうが早い(3期日以内)。但し、会社側が審判に従いたくない場合、通常訴訟に移行する可能性がある。立証の負担は労働審判の方が少ない。
 未払い残業代と同額の「付加金」の支払は労働審判では認められていない(但し、後に通常訴訟に移行する可能性があることを考慮して、求める労働審判の趣旨には「付加金」も記載しておくことが必要)。したがって、付加金も必ず請求したいのであれば、最初から通常訴訟を提起すべき。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〒165-0027 中野区野方5-30-13 ヴィラアテネ2階F号
しいの木法律事務所 弁護士 八坂玄功
電話 03-5373-1808  FAX 03-5373-1809
Eメール info@siinoki-law.jp  http://www.siinoki-law.jp/
posted by siinoki at 08:11| 法律相談・労働相談