2013年07月04日

非嫡出子の相続分(遺産分割)

 民法は、婚姻関係にある男女から生まれた子(嫡出子)と認知された婚外子(非嫡出子)がいる場合には、非嫡出子の法定相続分は嫡出子の半分と規定しています(民法900条4号ただし書き前段)。
 この規定について、嫡出子と非嫡出子の法定相続分の差別は法の下の平等を規定する憲法14条等に反し違憲であると主張して争われる事件がしばしば起きています。

 最高裁は、平成7年7月5日の大法廷の決定で、嫡出子と非嫡出子の法定相続分の区別は、その立法理由に合理的な根拠があり、かつ、その区別が右立法理由との関連で著しく不合理なものではなく、いまだ立法府に与えられた合理的な裁量判断の限界を超えていないとしています。平成21年9月30日の第二小法廷の決定も同旨です。正当な婚姻を尊重するためには、婚内子と婚外子の間に差をつけて正当な婚姻を尊重していることを示すことは合理的な区別として許されるという考え方です。

 しかし、出生について責任がなくその身分を自ら変えることのできない非嫡出子を差別することは、婚姻の尊重保護という立法目的の枠を超えており、立法目的と手段との実質的関連性を認めがたいので憲法14条などに反するという見解も有力です。
 上記の最高裁大法廷の決定にもかかわらず、高裁段階では、非嫡出子と嫡出子の相続分を等しくすべきだとする決定が複数出されています。

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posted by siinoki at 17:22| 法律相談・労働相談