2014年05月31日

遺産分割調停で、遺産に当たる通帳の明細を見る権利(遺産分割)

質問
 現在、遺産分割調停の最中です。私は被相続人から認知された子です。

 相手方は、遺産目録を提出していますが、その遺産目録で通帳の残高が合わない所を指摘すると、ジャンケンの後だしのように、被相続人が亡くなる前に、必要だと思い50万円を引き出したと言ってきました。
 こちらが指摘する前に言われていたら信用していましたが、今では、他の遺産に当たる通帳も明細を見せて貰わないと信用できません。
 遺産にあたる全ての通帳の明細を見せて貰いたいと主張するのは可能でしょうか。別に訴訟を起こさないと見せて貰えないのでしょうか。

答え
 遺産の預貯金の通帳の明細の開示を求めるのは至極当然の要求です。少なくとも東京の家庭裁判所の調停委員は、相手方に対して預貯金通帳の開示に応じることを求めます。
 相手方がどうしても開示を拒む場合は、各金融機関に対してあなたが直接、相続開始前後の入出金明細の開示を求めることができます。ご自身で開示請求をすることが難しい場合には、弁護士に依頼されると良いでしょう。金融機関は相続関係の確認ができれば任意に開示します。訴訟は必要ありません。

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しいの木法律事務所 弁護士 八坂玄功
電話 03-5373-1808  FAX 03-5373-1809
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2014年05月30日

遺産分割協議書には相続人本人の署名が必要ですか(相続・遺産分割)

質問
 遺産分割協議書を作るとき実印を必要と聞いていますが、名前はすでにワ-プロで印刷したものでも、問題ないのでしょうか。それとも本人が署名することが必要ですか。

答え
 法律上は自署(相続人本人による手書きの署名)でなければならないというルールはなく、記名(ワープロで印刷したもの)に捺印でも可能です。実印でなければならないという法律もありません。
 しかし、後で真正に成立した遺産分割協議書か否かが問題になりかねないので、自署してもらい、実印で捺印して印鑑証明書を添付してもらった方がよいでしょう。
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2014年05月29日

相続放棄すれば債権者からの督促は止まりますか(相続・遺産分割)

質問
 相続放棄について、教えて頂きたいです。
 今回、子どものいない兄が亡くなりました。
 サラ金からの借金が多くあり、資産は見当たらないため、私は相続放棄を終えました。
 今後、サラ金関係からの督促にはどのように対処すれば、よろしいでしょうか。
 弁護士さんに依頼しないといけないのでしょうか。

答え
 相続放棄の申述受理証明書の写しを債権者に送れば督促は止まります。
 ただし、債権者が相続放棄が無効だと考えるような特別の事情がある場合は別です。そのような特別の事情がある場合には、債権者から相続人に対して訴訟などで請求され、訴訟の中で相続放棄の有効性が判断されることになるでしょう。そのような場合はまれです。
 ですから、弁護士に依頼する必要はないことがほとんどです。
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2014年05月28日

父親の相続を放棄し、祖母が相続しました(相続・遺産分割)

質問
 父親が亡くなりました。父親には、多額の借金があった為、実家に土地建物がありましたが私は相続放棄しました。
 しかし、ある程度時間をかければ、実家の土地建物を人に貸して収益をあげたりして、父親が残した借金を整理することができるかもしれないと思っています。
 そこで、祖母に相続してもらおうと思っています。
 将来、祖母が亡くなった場合、私は祖母の相続人になれるのでしょうか。
 それとも、今回父親を相続放棄しているので相続人になれないのでしょうか。

答え
 将来祖母に相続が発生した場合は、あなたは、お父さんの代襲相続人として相続することができます。
 今回の相続放棄は、代襲相続人として相続することの妨げにはなりません。

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2014年05月27日

相続放棄の手続が必要な親族の範囲について教えてください(相続・遺産分割)

質問
 被相続人に多額の債務があるので、被相続人の配偶者と子が相続放棄しました。
 被相続人の孫が代襲相続することになりますか。被相続人の孫が相続放棄する必要があるのでしょうか。

答え
 被相続人の孫の相続放棄は必要ありません。
 被相続人の子が相続放棄するとはじめから相続人でなかったことになり、孫は代襲相続人ではなくなります。
 被相続人の配偶者と子の相続放棄の後は、被相続人の親が相続放棄し、次に兄弟姉妹が相続放棄すれば、相続人はいなくなります。

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2014年05月26日

被相続人の預金を相続開始後に引き出して葬儀費用に充てました。相続放棄はできますか(相続・遺産分割)。



 相続人が相続財産の全部又は一部を処分したときは、単純承認をしたものとみなされます(民法921条1号)。
 預金の引き出しは、相続財産の処分に当たりますから、法定単純承認が成立し、相続放棄は認められなくなりそうです。
 但し、裁判例には、相続財産から葬儀費用を支出する行為は相続財産の処分にあたらないとして相続放棄を認めているものがあります(大阪高裁平成14年7月3日決定家裁月報55巻1号82頁など)。
 相続放棄が認められる可能性がありますから、家庭裁判所で手続きをしてみて下さい。

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2014年05月25日

被相続人には銀行からの多額の借入金があります。借入金は遺産分割の対象になりますか(遺産分割)。

 被相続人に金銭債務があり、相続人が複数いる場合について、最高裁昭和34年6月19日判決は、「被相続人の金銭債務その他の可分債務は、法律上当然分割され、各共同相続人がその相続分に応じてこれを承継するものと解すべきである」としています。

 そこで、遺産分割協議や調停で相続債務も含めて遺産分割の対象とする相続人全員の合意ができれば協議や調停によりますが、合意ができない場合は、債務は相続人の相続分に応じて当然に承継され、遺産分割審判の対象にもならないことになります。

 また、遺産分割協議や調停によって相続人の一人が相続債務を負担する合意が成立したとしても、銀行などの債権者が承諾しない限り、他の相続人が相続分に応じた債務の負担を免れることはできないということになります。相続人の一人が相続債務を負担する合意をするときは、この点に注意することが必要です。

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2014年05月24日

遺産の中に銀行預金と定額郵便貯金があります。これらについて遺産分割協議は必要ですか(遺産分割)

 銀行預金について、判例は、可分債権(民法427条)にあたり、相続により当然分割され、各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継するとしています(最高裁昭和29年4月8日判決、最高裁昭和30年5月31日判決)。
 そこで、実務上は、遺産分割協議や調停の段階では、銀行預金債権も遺産分割の対象財産とする合意をして、他の遺産とあわせて協議や調停をします。審判段階では、銀行預金は審判の対象に含まれず、各相続人が相続分に応じて権利を行使することになりますが、相続人間において預金債権を分割対象に含める旨の合意が成立すれば、合意に従い、預金債権を分割対象に含めて審理する取扱いをしているようです。

 定額郵便貯金については、預け入れから10年を経過しない場合の払い戻し請求は、権利者が全員連名でしなければならないとの定めがあることから(旧郵便貯金法7条1項3号等)、銀行預金とは異なり、当然分割債権とはならない(遺産分割審判の対象となる)とされています。

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2014年05月23日

遺産の中に現金があります。これについて遺産分割協議は必要ですか(遺産分割)



 遺産の中に現金があり、相続人の一人が保管している場合について、最高裁判例があります。最高裁は、預金の場合とは異なり、遺産分割が行われるまでの間、現金を保管している相続人に対して、自己の相続分に相当する金銭の支払を請求することはできないとしています(最高裁平成4年4月10日判決)。
 預金等の金銭債権については民法427条が適用されるのに対して、現金にはそのような規定はないので、遺産分割が成立するまでは遺産共有の状態にあると考えられます。

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2014年05月22日

遺言と代襲相続(遺言・遺産分割)

質問
 私には配偶者、子はなく、親は既に亡くなっています。
 自筆の遺言書を作成して、兄弟のうち特定のふたりの兄を相続人に指定したいと思いますが、年長のため私より先に亡くなる可能性があります。
 その場合遺言書を書き直さなくても、亡くなった兄の子(甥・姪)が自動的に相続できるでしょうか?
 また、相続人のうちの一人を遺言執行者としたいのですが、亡くなってしまっていたら、誰が執行者になるのでしょうか。

答え
 相続人として指定した兄弟が先に亡くなった場合に、自動的に、その子(甥・姪)が相続人として指定されるわけではありません。
 そこで、遺言書には、「Aに相続させる。但し、相続開始時点で既にAが死亡していたときは、Aが相続すべきであった相続分はAの子のB及びCに等分で相続させる」「Aを遺言執行者とする。但し、相続開始時点で既にAが死亡していたときは、Aの子のBを遺言執行者とする」などと書きます。
 自筆証書遺言を自分だけで書こうとすると間違うことが多いので、公正証書遺言をおすすめします。
 どうしても自筆証書遺言にこだわりがあるのであれば、文面や遺言執行者の指定の仕方や保管方法を弁護士にきちんと相談すべきです。

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2014年05月21日

認知症の母の遺言に不正(遺言・遺産分割)。

質問
認知症だった母が亡くなりました。姉から母の公正証書遺言を見せられましたが、明らかに姉が決めた内容です。遺言を無効にできますか。

答え
遺言が無効か有効かを争うためには、あなたが遺言無効確認訴訟等を起こして、遺言が無効であることを主張立証する必要があります。
お母さんの遺言作成時およびその前後の認知症の程度、遺言の内容とお母さんの生前の言動の矛盾の有無、遺言作成時の状況などにもとづいて判断されます。
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2014年05月20日

遺言書による登記申請(遺言・遺産分割)



質問
 遺言書により、「ある不動産をすべてAという人に相続させる」とあった場合、その不動産を相続による所有権移転登記する場合、遺留分がある相続人がいた場合でもA名義ですべて登記申請できますでしょうか。
 遺留分の減殺請求権がある相続人との協議が必要なのでしょうか。

答え
 Aさんだけで登記できます。
 他の相続人との協議は必要ありません。
 なお、遺言が自筆証書遺言の場合は、家庭裁判所での検認手続が必要です。
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2014年05月19日

遺言書と矛盾する財産の処分(遺言・遺産分割)



質問
 遺言書の事で、お聞きします。
 父親が危篤状態になり、母親が父親名義の証券や不動産の名義を母親に変更しているようです。
 しかし、私は、父親から危篤になる前に、遺言書を書いてもらっています。
 父親が生きているうちに、母親、他の相続人に、財産を名義変更されてしまった場合、いくら遺言書があったとしても、遺言書はただの紙切れ同然なんでしょうか。


答え
 遺言者が遺言と矛盾する財産の処分をした場合は、その部分については遺言は撤回されたものとされます(民法1023条2項)。
 つまり、生前の処分の方が、遺言より、優先します。

 お父さんには、実印や登記識別情報等の管理を厳重に行ってもらい、遺言に反する財産の処分を認めないようにがんばってもらうしかありません。

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2014年05月18日

長男に贈与した土地建物があります。遺言で二男のものにできないでしょうか(遺言・相続)



長男に贈与した土地建物は既に長男のものです。処分できるのは長男ということになります。あなたが遺言で長男の土地建物に言及してもその部分は無効です。
ただし、贈与が口頭によってなされたもので、かつ、登記移転がなされていない場合は、贈与を撤回することができます(民法550条)。
あるいは、負担付贈与であって長男が負担である義務を履行しない場合には、負担付贈与契約を解除することができる場合があります。

なお、長男が贈与税を払ったか払っていないかということと、贈与が撤回できるか否かは、直接関係がありません。

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2014年05月17日

相続人の一人が自筆証書遺言書を勝手に開封しました(遺言・相続)

相続の一人が遺言書を勝手に開封しました。遺言書は有効でしょうか。

答え
自筆証書遺言を無断で開封した場合は10万円以下の罰金とされていますが、検認を受けずに開封したことによってただちに無効になるわけではありません。
自筆証書遺言については、検認の手続が必要なので、その際に開示されます。

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2014年05月16日

遺言と相続権ではどちらが効力があるのでしょうか(遺言・相続・遺産分割)


質問
 遺言と相続権ではどちらが効力があるのでしょうか。
 相続権があっても、遺言で相続させないと書かれた場合、相続権は消滅するのでしょうか。

答え
 遺言によって法定相続分と異なる相続をさせることが可能です。
 しかし、配偶者や子どもには法定相続分の2分の1の遺留分権があり、遺言によって定められた相続分が遺留分権を侵害している場合には、相続人は、遺留分減殺請求権を行使することにより、遺留分の権利を確保することができます。
 遺留分減殺請求権の行使には、遺留分の侵害を知ったとき(相続開始時や遺言の存在がわかったとき)から1年間の期間制限があります。

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2014年05月15日

公正証書遺言と自筆証書遺言とはどこが違うのでしょうか(遺産分割・遺言)


 民法は、遺言の方式として、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言、その他危急時の遺言など特別の方式の遺言など、何種類かの方式を定めています。
 通常利用されるのは、自筆証書遺言と公正証書遺言です。

 自筆証書遺言は、遺言者が、遺言の全文、日付及び氏名を自分で書き、押印して作成する方式の遺言です。
 誰にも知られずに簡単に作成でき、費用もかかりません(文案作成を弁護士に依頼すれば弁護士費用はかかります)。
 反面、遺言者本人が法律の素人で弁護士による文案の検討などを経ない場合には内容的に不備なものになりやすい、相続開始後に家庭裁判所の検認手続が必要などの特徴があります。

 公正証書遺言は、遺言者が遺言の内容を公証人に伝え、公証人がこれを筆記して公正証書による遺言書を作成する方式の遺言です。
 公正証書による遺言は、自筆証書遺言と比べると、一定の費用がかかりますが、公証人がチェックすることから遺言が無効であるなどと主張される可能性が少なくなる、公証人が原本を保管するので破棄隠匿されるおそれがない、家庭裁判所での検認の手続が不要、などの特徴があります。
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2014年05月14日

任意後見契約、成年後見申立、遺言作成などの訪問相談について


 しいの木法律事務所は、任意後見・ホームロイヤー契約・法定後見などの業務を多く行っています。
 また、公正証書遺言作成の準備のご相談や、緊急時の自筆証書遺言作成のためのご相談の業務を多く行っています。気軽にご相談ください。

 遺言作成・任意後見などを希望されるご相談者は、ご高齢や病気などのために法律事務所への来所が困難なことが多いと思います。当事務所はビルの2階にあり、エレベーターがありません。

 そのような場合はお気軽にお問い合わせください。弁護士が、ご自宅や病院、入所施設などに出張してご相談に応じます。

 出張相談料は、往復時間を含めて30分5,400円です。

 遺言作成の弁護士費用は、特に簡易な内容の場合は108000円です(ほとんどの場合は、簡易な内容の遺言となります)。遺言作成の準備のための戸籍等取り寄せや資産調査のための実費は別にいただきます。
 公正証書遺言作成の場合は、別に公証人の費用が必要です。

 後見・保佐・補助の申立、任意後見契約、ホームロイヤー契約等の費用については、しいの木法律事務所までお問い合わせください。

しいの木法律事務所に法律相談を申し込まれる場合は、
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しいの木法律事務所のホームページhttp://www.siinoki-law.jp/
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「遺留分」とは



遺留分とは、被相続人の財産のうち相続人(兄弟姉妹、甥姪を除く)に残さなければならない割合のもので、被相続人が贈与等しても相続人が保留できるものです。

遺留分の割合は、父母等の直系尊属のみが相続人であるときは被相続人の財産の3分の1、その他の場合は被相続人の財産の2分の1です(民法1028条)。

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2014年05月13日

成果報酬型のSEO対策会社の問題


 SEO対策会社の契約が詐欺的であるという相談を受けることがたびたびあります。

 成果報酬型で、形式的には成果を達成しているが、SEO対策の手法がYahoo!等のガイドラインに違反しているため、上位表示されたのはわずか1,2日であることから、債務不履行責任や錯誤無効などの主張をできないかといった相談です。

 インターネットで検索すると、「被害を受けた」といった趣旨の書き込みは多数みられます。
 トラブルになることが多いケースのようです。


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