2014年07月05日

被相続人が、株式会社の株式、有限会社の出資持分、合名会社の社員権を持っていました。これらは遺産分割の対象になりますか(遺産分割)。


 株式会社の株式(有限会社の出資持分も同じ)は、銀行預金のような可分債権ではありません。
 遺産分割がなされるまでは共同相続人が準共有する状態であり、遺産分割協議、調停や審判によって遺産分割の対象とする必要があります。最高裁昭和45年1月22日判決は、「株式を相続により準共有するに至った共同相続人は、商法203条2項(注・現会社法106条)の定めるところに従い、当該株式につき株主の権利を行使すべき者一人を定めて会社に通知すべき」としており、遺産分割がなされるまでは、その口数にかかわらず、株式(持分)全部について相続により準共有状態となっていることを前提としています。

 持分会社においては、社員の死亡が退社事由となっています(会社法607条1項3号)。そこで、社員が死亡により退社したときは、持分払戻請求権が相続人に帰属します。
 持分払戻請求権の価額は被相続人死亡当時の会社財産の状況に従って計算されるものであること、持分が現物で払い戻されるか金銭で払い戻されるかは会社が決定するものであることを理由に、審判例は、持分払戻請求権は遺産分割前に当然に分割して取得されるものではないと判断しています(東京家裁昭和34年11月19日審判)。したがって、遺産分割の対象とする必要があります。

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