2007年05月17日

精神障害(自殺を除く)の労災認定件数が初めて100件を超える

 2006年中に全国で労災認定された労働者の内、205件がうつ病などの精神障害によるものでした。その内、自殺(未遂を含む)が66件との数字も発表されています。
 2006年は、精神障害(自殺を除く)が労災認定された件数が初めて100件を超えた年ということになりました(205件-66件=139件)。
 その内、東京労働局の管内では17件が労災認定されています(33件中、自殺16件を除いた数)

 厚生労働省のホームページの発表資料↓
 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/05/h0516-2.html

 朝日新聞の報道↓
 http://www.asahi.com/life/update/0516/TKY200705160347.html

このブログの関連する記事
 うつ病発症5年後の労働災害申請↓
 http://siinoki-law.sblo.jp/article/1732615.html
 長時間労働やパワハラ等、業務に起因する可能性のある精神疾患の相談について↓
 http://siinoki-law.sblo.jp/article/1436889.html

(5月18日追記)
 過労自殺裁判の意見書作成などに多く関与している医師の天笠崇氏の著書「成果主義とメンタルヘルス」(新日本出版社)を読みました。
 この本では、著者自身の研究やこれまで行われた過労自殺裁判の多数の意見書などの分析から、職場における成果主義賃金制度の導入や、長時間労働、その他のストレスと、労働者のメンタルヘルス不全発生との間には、どのような関係があるといえるのか、裁判で因果関係を証明するためにどのような課題があるのか等の点が、論じられています。
 長時間過重労働よりもむしろ職場におけるハラスメントや達成不可能なノルマの方が自殺に対する強度としてもっとも関連性の強い要素であるという指摘がなされています(101〜102頁)。著者は明記していませんが、本書を読んで、厚生労働省の労災認定基準『心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針』が発症前の長時間労働の有無をかなり重視している点は見直しする必要があると思いました。
 「労働組合の取り組みなくして解決なし」と本書が強調していることは、全くその通りです。
posted by siinoki at 15:20| Comment(0) | TrackBack(1) | 法律相談・労働相談
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脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況(平成18年度)...
Excerpt:  厚生労働省は、16日、「脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況(平成18年度)について」を発表しました。
Weblog: ろーやーずくらぶ
Tracked: 2007-05-18 13:53