2012年09月29日

未払い残業代請求訴訟中に、自己破産手続きをするとどうなりますか(債務整理・自己破産)

質問
 元の勤務先に対して、本人訴訟で未払い残業代訴訟中です。
 ところが、多重債務と収入減で今の生活が成り立たなくなり、自己破産を考えています。
 未払残業代請求訴訟は始まったばかりで、そう簡単には決着しないと思われます。

 そこで質問ですが、残業代請求訴訟は自己破産手続きに影響はしますか。
 たとえば裁判が終結し残業代が支払われたらその額から何%を支払え、などと言われるのでしょうか。残業代請求訴訟を行っているために、自己破産が出来ないなどありますか。

 また、破産ではなく、個人民事再生手続をとる場合はどうなるでしょうか。

答え
 破産財団に属する財産に関して破産手続開始決定の当時係属していた訴訟については、破産管財人がこれを受継することができます(破産法44条)。
 したがって、破産手続が開始されると、選任された破産管財人が、未払い残業代が破産財団に属する財産か、自由財産か判断することになります。原則的には破産管財人が訴訟を受け継ぐことになりますが、自由財産の範囲内であり破産手続とは無関係に本人が訴訟をすすめてよいとされる場合もありうるでしょう。

 破産手続ではなく個人民事再生手続の場合は、破産の場合の「破産財団」や「管財人」に対応するものはありません。
 未払い残業代請求訴訟は、ご本人がそのまま続けることができます。
 ただし、再生計画を決める上で、回収が見込まれる未払い残業代の金額も含めて、清算価値(=最低限の弁済額を決める基準)を計算することになります。

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posted by siinoki at 11:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 法律相談・労働相談
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