2014年05月19日
遺言書と矛盾する財産の処分(遺言・遺産分割)
質問
遺言書の事で、お聞きします。
父親が危篤状態になり、母親が父親名義の証券や不動産の名義を母親に変更しているようです。
しかし、私は、父親から危篤になる前に、遺言書を書いてもらっています。
父親が生きているうちに、母親、他の相続人に、財産を名義変更されてしまった場合、いくら遺言書があったとしても、遺言書はただの紙切れ同然なんでしょうか。
答え
遺言者が遺言と矛盾する財産の処分をした場合は、その部分については遺言は撤回されたものとされます(民法1023条2項)。
つまり、生前の処分の方が、遺言より、優先します。
お父さんには、実印や登記識別情報等の管理を厳重に行ってもらい、遺言に反する財産の処分を認めないようにがんばってもらうしかありません。
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